素直になれたら


その夜に私は
カッターナイフに目がいった。


何もかもが疲れてしまった。


学校に行ったら
明るく振る舞う事も。


和也の事も。


そして…
龍と健人と私の…
三角関係な事も。



私は
左手首をカッターナイフで切った。


昔からしていたのだが、
やはり久々なので痛いかと
思ったのだが、


自然と痛みは感じなかった。


たくさん出る血を見て


私「…やってしまった」


と呟いた。



♪~♪~♪


着信:龍


私「…はい」


龍「あ、山下だけど。」


私「…どしたの?」


龍「今日勉強したらしいじゃん?」


私「…え?」


龍「健人と。」


私「あ…。うん。」


龍「それが答えなんだな?」


私「…え!?
そんな事言ってないじゃん!」


龍「どうだか。」


私「…。」


龍「まぁこれから俺は
健人の事避ける事にしたから。」


私「…なんでよ…。」


龍「言っただろ。
耐えられねぇんだよ。」


私「…はぁ。」


龍「…じゃあな。」


…また強制的に切られた。


私「…もう嫌だよ。」


< 33 / 48 >

この作品をシェア

pagetop