明日への旅(仮)

『桜ちゃん?』


「はい、何ですか?」


『ねぇ桜ちゃ「あの方には私は見えません。…私は亡くなっています。分かりやすく言えば幽霊です♪笑」


ゆ、幽霊?
桜ちゃんは寂しそうに笑った。


『…な、亡くなったっていつ?』


「……」


『あ!言いたくないなら無理に言わなくて良いのよ!汗』


「いえ、…そうですねぇ分かりやすく言えば幕末と呼ばれる時代です。私のいた城は火を放たれ、かろうじて逃げましたが1人生きていく事が出来ませんでした。私には思うことがあり成仏できませんでした。」


『…そ、そっかぁ』


「…詩音殿まだ思い出してはいらっしゃらないのですか?」


――思い出して


『やっぱり、その声…夢の声は桜ちゃんだったのね…』


「はい」


『ねぇ、思い出すって何を?誰を助ければいいの?』

「…前世を思い出し、愛する人を守ってほしいのです」


前世?

愛する人?


< 26 / 27 >

この作品をシェア

pagetop