キレイナキオク〜感謝の気持ちは忘れない〜
「なんで泣いてた?」



花村がゆっくりと話しかけてきた。

ずっと電話だけで聞いていた優しい声…。

直接聞くともっと優しく聞こえる…。

私の暗い心を軽くしてくれるようなそんな声…。



「何でも言ってよ。俺は舞岡の味方だから」



『味方』…。

何度も大人に『お前の味方だ』って言われた。

でもさ…最後には裏切る…。

大人ってみんなそんなものかと思ってた…。



「俺は舞岡から離れないよ」



微笑みながら言った花村の目を見て確信した。



花村は絶対見離さない…。

私の味方でいてくれる…。
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