キレイナキオク〜感謝の気持ちは忘れない〜
かばんをわしづかみにして教室を出た。


ムカツク。

お前らムカツク。

大人に猫かぶって何が楽しい?

どいつもこいつも…。


「帰るのか?」


下駄箱で靴にはきかえようとしたら、花村に呼び止められた。


「さっき行かねぇつっただろ…うぜぇんだよ…」


いちいち私の前に現れるな。

お前だってその辺の教師と一緒だ。

私みたいな生徒は切り捨てるんでしょ?

花村だって…手に負えないって見捨てるんだろ…。


「一生行かねぇからな…」


靴にはき変えて学校の門を飛び出した。



後ろから花村の声が聞こえてきた。
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