窓のない窓際
あの時も……。
『これ、なんだけど。
どう?
気に入らない?』
『ネックレスなんていらないの』
あの時も……。
『……何これ?』
『花!
綺麗だろ?』
『……嫌い』
「そりゃ……プレゼントで釣れるわけねえよな……」
目頭が熱くなる。
「水上……水上……俺……」
もうわけ分かんねーよ……。
水上は俺に迫られて迷惑だった?
俺のことどう思ってた?
ウザかった?
嫌いだった?
ならどうしてデートしてくれた?
『宮本くん、ありがと』
なんであんな風に笑ったんだ……?
あんな笑顔見せられて、今さら嫌いだって言われても……。
俺……。
俺……。
「水上のこと……本当に好きになっちまっただろ……」