窓のない窓際
つーか眠い。
今日も学校あるから少しだけでも寝たいんだけど。
「お前、またこんな時間まで一体どこで何してたんだ!
だいたい高校生が夜中にチャラチャラ出歩いて良いと思ってるのか!?」
「うっせーんだよ。
テメェに関係ねーだろーが」
「瑞……お前って奴は……!」
親父の顔色が青から赤に変わり、赤から青に変わる。
怒鳴るなら怒鳴ればいい。
殴るなら殴ればいい。
でも、たとえどんなことされたって、俺は変わらない。
「何?
なんか文句あんの?
文句あるなら言えば?
……言われても直さないけどね。
あはは」
「……もういい」
俺が口だけでニヤっと笑うと、親父は深いため息をついて寝室に戻って行った。
親父はどうやらこの笑い方が嫌いらしい。