窓のない窓際
やっぱり可愛い。
何回見ても、どこから見ても、どうしても可愛い。
澄んだ瞳でじっと窓から外を眺めてる凛とした横顔は、思わず息を呑んでしまうほど綺麗で……。
肩にかかる真っ黒な艶めいた髪は、あいつが動く度に肩からサラリと流れ落ちて……。
スカートからスラッと伸びた脚は色白で、ふくらはぎが緩やかなラインを綺麗に描いている。
まるで作りものみたいに綺麗な容姿。
見れば見るほど、のめり込んでしまいそうになる。
「……やっぱり、あれくらいじゃないとな」
「は?」
足をさすったまま寿也は俺に視線を向ける。
「だーかーら!
あれくらい可愛くなきゃ、俺とは釣り合わねえよなって言ったんだよ」
俺はニッコリ笑って寿也の肩をポンと叩いた。
「なんか燃えてきた!
俺、やっぱり絶対あいつ落とすっ!」
「はあ?」