窓のない窓際
 
水上は俺を無視して再び窓の外に目を向ける。


まつげ長ぇ……。


水上の横顔。


まるで作られたみたいに整った横顔。


触ったら崩れてしまいそうな程、繊細な輪郭を目でなぞった。


やばい……キスしたい。


水上の唇。


小さくて紅い唇。


甘酸っぱく熟れたイチゴと同じ色。


キラキラして、宝石みたいじゃん……。


俺、どうしたんだ?


……水上から目が、離せない。


 
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