窓のない窓際
「だってお前がバラよりタンポポの方が好きだとか言うから……!」
必死になって反論する俺を見て、ますます笑う水上。
あ゙ー……。
やっぱりダサかったかな。
道端にしゃがんでタンポポ摘むなんて……。
……俺としたことが。
「でもね」
水上が笑いすぎて溢れ出した涙を拭いながら俺を見上げた。
そして、にっこりと綺麗に微笑む。
「すごく嬉しかったよ。
……ありがとう」
……いや。
いや、やっぱり……。
やっぱり、俺、ダサくていーかも……。