窓のない窓際
 
ダルい授業が終われば、俺はクラスの誰よりも早く教室を出る。


お待ちかねの放課後。


ポケットの中で携帯が震えた。


『瑞希まーだーぁ?(>_<)』

『ごめんな!今からそっちに向かうわ(^∇^)』


予測変換でメールを作る。


いつも同じようなメールばっかり送ってるから、携帯がよく使うセリフを覚えてくれた。


今日約束してる女は3人。


もちろん全員友達。


あ、向こうは彼女のつもりみたいだけど。


でも俺は「付き合おう」なんて一言も言ってないんだけど。


でもまあ「私は瑞希の彼女」って思い込んでてくれれば、いろいろ便利だからほっとく。


「好きだよ」ってたった一言囁けば、顔真っ赤にして簡単にヤらせてくれるし、おまけに何でも買ってくれるから。


うん、女って安いもんだよな。


こんなに簡単に手に入る楽しいモノ、他にないんじゃね?なんつって。


あはは~。


 
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