機動装甲Ⅲ
PHASE03

片手片足をもがれ、真紅郎のソルジャーが見苦しく足掻く。

「往生際が悪いわよ!」

私はメインレバーのトリガーを引く。

放たれた光弾が、次々と真紅郎のソルジャーに襲い掛かるものの。

「むぅっ…!」

満身創痍でありながらも、何とか回避する。

あのバランスの悪い状態の機体でまだ回避行動をとるとは。

ましてやこっちはカリカリにチューンを施したアサルトカスタムだというのに。

真紅郎の操縦技術は流石と認めるしかない。

彼は昔から、回避技術には抜群の素質を見せた。

独創的なモーションパターンを幾つも考案し、事実そのモーションパターンは帝重工の機体OSにも反映されているという。

大した腕だ。

「その腕で…ラルフを殺したのね…!」

私はビームアサルトライフルを投げ捨てさせ、アサルトカスタムにヒートナイフを抜かせた!

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