機動装甲Ⅲ
咄嗟に。

危険を感じた俺は、ソルジャーに茜のコクピットブロックを抱きかかえさせたまま、背中を向けさせる。

と、ほぼ同時に。

シグムンドの火器が火を噴いた!

射出されたのは大型のミサイルのようだった。

そのミサイルは途中で拡散し、周囲に無数の対AM小型爆弾をばら撒く。

その爆弾が爆発!

「ぐぁぁあぁあぁぁあぁぁっ!!」

「きゃぁあぁぁああぁあぁぁあぁぁっ!!」

俺と茜。

二人の悲鳴をかき消すほどの爆発が辺りを包む。

その威力は、既に損傷していたソルジャーの右腕部、頭部をも吹き飛ばし、機体全体に無数の亀裂を走らせた。

よく機体そのものが爆発しなかった。

それ程の大ダメージであった。

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