機動装甲Ⅲ
俺は艦内AMハンガーへと足を運んだ。

「おぅ…搬入終わったぜ、真紅郎」

俺の姿を見とめたマッカートニーが笑みを浮かべた。

「こいつがそうか」

ハンガー内。

固定された一機のAMを見上げる。

…それはソルジャータイプともドラグーンタイプとも、ましてやレイカーのシグムンドとも違う機体だった。

人間で言う額の辺りの、V字型のアンテナ。

メインカメラはゴーグルタイプでも単眼タイプでもなく、人間と同じツインアイ。

全体的に鋭角的で精悍なフォルムのデザインであり、その外観がそのまま、機動性の高さを表していた。

腰部にマウントされているのは、ライフルにしては長尺、バズーカにしては短めといった印象の火器。

小口径の銃口が幾つも集まって大きな銃口を形成した、といった感じの砲身をもっている。

わざわざこの機体の為に新規開発したビーム兵器なのだそうだ。

< 35 / 40 >

この作品をシェア

pagetop