機動装甲Ⅲ
「おお、そうそう」

何かを思い出したようにマッカートニーが手を叩いた。

「レノンから聞いてるか?この機体と機体の専用火器…まだコードネームが決まっていねぇんだ。コードネームがねぇと、何かと艦内での出撃シークエンスなんかで面倒でな」

無造作に頭を掻くマッカートニー。

「艦長にその事相談したら、真紅郎と決めちまってくれって言うもんだからよぉ」

「そうか」

それならば簡単だ。

俺は既に心の中に決めてある名称があった。

…ミハエル・レイカーの駆る機体、シグムンド。

北欧神話に登場する英雄の名を冠した機体。

こいつはそのシグムンドに対抗する事になる。

ならば。

「専用火器の名は『グングニル』」

「…へぇ」

感づいたように、マッカートニーが笑った。

「じゃあ機体名は?」




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