機動装甲Ⅲ

レイカー

私はAMハンガーで、メカニックと会話を交わす。

見上げているのは茜のドラグーンアサルトカスタムの向かい側。

まだシートをかぶせられたままの新型機だ。

「よくぞ間に合わせてくれた。礼を言う」

私の言葉に。

「いえ…少佐の愛機となる新型です。本社のメカニック達も喜んで寝る間を惜しみましたよ」

メカニックは隈のできた眼を細めて笑った。

「かの『暁の死神』の専用機…その機体の開発に携われる…メカニックとして、これ程の名誉はないでしょう。その機体が、帝重工のソルジャーシリーズを撃墜するとなれば尚更ね」

「……」

コンロット社の技術者達の熱意が伝わってくる。

私はその熱意に目頭が熱くなる思いだった。


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