【長編】ホタルの住む森
「どうしてルビーなの?」
私はを窓辺で夕日に赤い結晶を透かしながら晃に聞いた。
「ほら、茜の色だろう?」
照れたように笑うあなたの顔が赤かったのは夕日のせいじゃないよね?
晃は楽しそうに続ける。
「茜の色だからって言うのもそうだけど、鮮やかで、情熱を秘めて輝いているところなんて
茜らしいと思わない?とても、強い生命力を感じるんだ」
「情熱を秘めてる?私が?」
晃は嬉しそうに私を抱きしめて耳元で囁くようにいった
「そうだよ。激しくて情熱的で…ベッドで僕を魅了するところがそっくり…っっ?」
「……」
最後まで言わせる前に、私は無意識に晃を平手打ちしていた。
「いって~なあ。本当の事だろ?」
私は恥ずかしくて、もう一度晃の頬を打とうとした
…けど、それは晃の手によって阻まれてしまった。
「認めないの?
クスクス…じゃあ、証明してあげるよ?」