【長編】ホタルの住む森
目覚めると晃が幸せな笑みをたたえて眠っていた
繋いだ手はそのままに
晃…私の中にあなたの命が宿った
私はこの命を大切に育てたい
赤い宝石は私に魔法をかけてくれた
ひとつは、愛する人の妻になる事
ひとつは、愛する人の子どもを授かる事
決して叶えられないと諦めていた夢が今この手の中にある
私の薬指に光る宝石(いし)
それは小さな宝石だけど、何より大きな重いもの
あなたの気持がたくさん詰まった、大事な大事な赤い宝石
太陽の光を受けてキラリと輝くその宝石は
光を受けると透き通る鮮やかな赤になり、
唇を寄せるとその色は吸い込まれそうに深い色に染まる
あなたの深い愛情と情熱に彩られた茜色の宝石
それは永遠の愛を誓うあなたと私の魔法の宝石
+++ 茜色の宝石 Fin +++