【長編】ホタルの住む森
濡れたブラウスから透き通る下着のラインが僕の体を熱くする。
僕は茜の頬に右手を添え、顎を捉えるとゆっくりと唇を重ねた。
優しく啄むようなキスから、次第に深い口付けに変わる。
唇を割り舌を絡め口内を弄り歯列をなぞる。
どんなに求めても足りないくらいに愛しい。
茜は激しい口付けに戸惑いながらも必死で答え、僕を抱きしめた。
「茜、ゴメン。僕は…君ともう1秒だって離れたくなくて焦っていた。
君の気持ちも考えないで…。
でも、だめなんだ。
結婚式はいつでも良いから今すぐにでも籍をいれたい。
君と夫婦になりたいんだよ」
僕は精一杯の気持ちを込めて茜を見つめた。