【長編】ホタルの住む森
―――瞳が絡み合う。
茜は微笑んで歌うように語り掛ける。
「晃、愛しているわ。
私の心も体も命さえも、全てあなたに捧げるわ。
私の命が消える瞬間まで、1秒たりとも晃を忘れる瞬間がないと誓う。
だから晃の誕生日に籍を入れよう」
二人の距離が近くなる。
唇を動かせば触れるほどの距離で茜はそっとささやいた。
―――私をお嫁さんにしてください。
僕の胸に愛しさが込み上げる。
きつくきつく抱きしめ唇を奪う。
息苦しさに身じろく茜を壁に押付け唇を首筋へ滑らせた。