【長編】ホタルの住む森

流れ星は願いを叶えるなんて誰が言ったんだろう。


時折、夜空に光の筋を引きながら消えていく流星(りゅうせい)。

その光景に夜毎(よごと)星空を見上げて流れ星を探していた茜を思い出す。

僕と過ごす時が永遠であるようにと祈りを込めて消え行く星を見上げては願いをかけていたね。


君は今、その星となって僕らを見つめているのかな?


茜の思い出を星の中に見ている僕は、七夕でなくても夜空の中にいつも流星を追い求めている。


決して叶う筈の無いただひとつの願いを胸に秘めて…。


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