【長編】ホタルの住む森
傷を負った心は血を滴らせたまま暴走して止まらなかった。
自分の中で、ずっと認めたくなかった思い。
ずっと目を逸らしてきた思いと初めて向き合い、その衝撃の大きさに心が悲鳴をあげている。
―――心が引き裂かれる。
―――思いが血の花を咲かせる
「―――私なんていなくなってしまえばいいのよ!!
あと、何年なんて言わず、今すぐにでも死んでしまえばいいんだ」
―――――――――!!
不意に襲った衝撃に言葉を飲み込む。
胸を塞ぐような圧迫
息の出来ないほどの衝撃
自分が晃に抱きしめられ唇を塞がれたと言う事に気付くまで…
どれくらい時間が掛かったのかわからなかった。