鐘の音が響くころ
「でもさぁ・・・・進展・・してるじゃん」
香織は自販機で買ったココアを飲みながら、私にそう言った。
「え・・・・・???」
「だって・・・一緒に帰ろうなんて普通言われないしね・・・?」
「まぁ・・意識してる証拠だろうね?」
優も香織も私を半分からかってるようにしか見えなかった。
「もぉ!!!いいんだってばぁ!」
私は赤面状態でそう言い放った。
時刻はもう5時をまわり、あたりも少しずつ暗くなり始めていた。
梅の花の香りが私の心に刻まれる。
明日はついに卒業式・・・・・