年下君は危険人物
スーパーから出ると、一気に冷たい風が吹いた。
「はぁー…寒いなぁ…」
馨君が居るし、家は温かいから早く帰ろっと。
誰も居ない道を1人で歩いてる時だった―…
「………杏??」
えっ???
暗闇の中…
誰かが私の名前を呼んだ。
顔を上げると…
誰かが目の前に立っていた。
馨君…???
……じゃない。
馨君より髪が短いし…
電灯の光で少し見えるのは黒髪…
でも、聞き覚えのある声。
その人に向かって少し歩くと…
あっ……
「……隼人???」
「うん!!
やっぱり杏だったんだ!!」
嘘でしょ??
本当に隼人なの!?
でも…私の大好きだった、優しい笑顔を向けてる…。
本物なんだ…。