年下君は危険人物
「………」
「…杏??」
「馨君とは―……違うから…」
俺とは…違う???
「違うって何が…」
「私と馨君には、違うところが多すぎるの」
「えっ??」
「私にとって……」
杏にとって???
「キスはね…?
好きな人とするものだと思うけど……馨君は違うでしょ?」
「…………」
違うでしょって…。
まぁ…そんな純粋な気持ちはもうないし。
「初めて会った私とでも簡単にキスしたし、詩帆ちゃんにもしてたし、クリスマスには知らない女の子とキス以上のこともしてたでしょ…?」
「……まぁ…」
「私には考えられないの。
馨君の本当の気持ちも、何がしたいのかも全然わからない」
わからないかぁ…。
確か、前にも…
“馨の気持ちがわからない…”
誰かに同じこと言われたような…。