年下君は危険人物




「………」


「…杏??」





「馨君とは―……違うから…」




俺とは…違う???


「違うって何が…」



「私と馨君には、違うところが多すぎるの」


「えっ??」

「私にとって……」


杏にとって???



「キスはね…?
好きな人とするものだと思うけど……馨君は違うでしょ?」


「…………」



違うでしょって…。

まぁ…そんな純粋な気持ちはもうないし。



「初めて会った私とでも簡単にキスしたし、詩帆ちゃんにもしてたし、クリスマスには知らない女の子とキス以上のこともしてたでしょ…?」


「……まぁ…」


「私には考えられないの。
馨君の本当の気持ちも、何がしたいのかも全然わからない」




わからないかぁ…。

確か、前にも…




“馨の気持ちがわからない…”




誰かに同じこと言われたような…。






< 63 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop