年下君は危険人物

「……だから、離して―…」



そんなこと言うなよ…

離してなんて言うなよ…

俺を怖がるなよ…

何が駄目なんだよ…



「俺にもわからねぇーよっ!!」

「えっ…馨君??」


「なんで杏に怖がられなきゃいけねぇの!?」


「……なんでって…」

「俺にとって杏は、一緒にいてほしい奴なのに…」


「何言って…」

「どうやったら俺の想いは、杏に伝わるんだよ…」


俺が何を言ったって…

きっと杏に、俺の本当の想いなんて届くわけねぇ…



「どうしたら杏は、俺を見てくれるんだよ!!!」

「私は馨君を見てるよ…??」


違うんだよ。
そーゆう見てるじゃねぇーんだよ。


「杏が見てるのは隼人だけだろ!?俺なんてただの生徒だろ…」

「だって…馨君は生徒…」



「じゃあ隼人は??杏の何??」


「隼人???…隼人は―…」