年下君は危険人物
「俺は…俺は、本気で杏が好きなんだよ!!!」
「……っ!!」
薄ら染まる杏の頬。
大きな目を見つめて、言葉に想いを込める――…
「だから…好きな奴には笑顔で居てもらいたいんだよ!!」
俺がキスした時…
泣かれたのはすげー辛かった…。
「今の俺には杏が必要なんだよ」
「……なんで……馨君には、女の子がたくさん居るでしょ?」
「俺にとって杏は、周りの奴らとは違うんだよ」
「違う??何が違うの??」
「1番…傍に居てほしい人」
「……1番??」
「うん、そう」
「……私なんかを…」
バカか?「私なんか」なんて言うなよ…
1番傍に居てほしくて…
1番大切にしたくて…
「俺、杏以外の女を抱かないし、キスもしねぇ。
だから俺と付き合って」
「―――…っ!!??」
「杏…」
「……ごめん」
えっ―……。
ごめんって…???