年下君は危険人物
「馨君!!後ろ―…」
「ん〜??何??」
パッと馨君が振り返った瞬間―
―バキッ…
鈍い音が、静かな部屋に響いた…
「馨君っ!!!」
「いってぇ…」
………。
「隼人っ!!なんてことするの!?」
「…なんてことって??」
なんで??
馨君は何もしてないのに…
なんで殴る必要があるの??
なんでそんなに怒ってるの??
「俺は守るって言っただろ??」
「えっ…」
「杏を馨から守るって、言ったよな??」
「それは…」
「だから守ったんだよ??」
「別に今は…」
嫌じゃなかった…
なのにっ!!
「杏は馨に流されてんだよ!!
こんなチャラい奴なんて、相手にするのは本当の杏じゃねぇーよ!!」
流されてる??
私が??
「それに馨と付き合ったら、未来は見えるか??」
――――…未来??