芸能人に恋をしたⅠ
【流星】


中から小野寺さんの声が聞こえた。


俺は、ドアを開けて楽屋に入った。


小野寺さんは、顔を下に向けていて、今、どんな顔をしているのか、分からない。


「俺さ。」


「……はい。」


「俺、今誰かを好きになるとか、誰かと付き合うとか考えられないんだよね。」


「…はい…」


「だから、小野寺さんの気持ちに答えられない。ごめんな。」


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