眠り姫が醒める時
『あたし…男の人と話せない…』



「どういうこと?」



それからあたしは、


自分が眠り姫と呼ばれるようになった過程を話し始めた。



人形みたいなのに恋をしないからって言われた時の事。



その後恋をするとおかしいと思って、


自分で男から離れていった事。


自分で男の接し方がわかんなくなるまで…



こんなに自分から話したのって初めてかもしれない。


「そっか…」



『……。』




「そういうこと早く言って-☆」


『え??』




「だってさ…愛は愛だから。」


そういう事言われたの初めてかもしれない。



「恋…。していいよ!って…若菜が決めることじゃないか?」




『ありがとっ♡』





ほら…若菜はわかってくれたよ…




自分の中の重荷が軽くなった気がした。
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