お隣さんの恋愛事情



「行くよ!遅れる!」


「はいよ、隊長!!」



ルンルン気分で朝子の部屋を出たら、もう外は暗くて、あぁ大人の女だ…とか一人浮かれていたら、さっそく躓いた。

だけど、いつもならギャーとか叫ぶ私だけど、今日は違うわよ。やってやるわよ。大人の女なのよ!グフッ




「変態みたいな笑い方しない。あと、煙草も吸いすぎないこと。あと、いつもみたいな喋り方は止めてね。あと、」



「大丈夫!心配しないで!今日は私、『綺麗なお姉さん好きですか?』で行くからっ!」


「意味わかんないけど、とりあえず頑張れ!」



「ラジャー!」



思いっきり足を踏み出した瞬間、呼び止められる。



「あんた人の話聞いてないよね。店、ここだから。」



「ラジャー!」



浮かれまくっていた私は、まだ隊長と呼び続けていた朝子の後ろを、気取りまくってついていった。



いざ、出陣!!!



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