お隣さんの恋愛事情
で。
取り残された私。
リビングにミキ姉と二人きり。
昨日のこともあり、若干気まずい私。たぶんミキ姉は覚えてないだろうけど。
「あ~、私帰るね!」
どうにもいたたまれなくなった私は、しれっと部屋を出ようとした。
「待って。」
その瞬間、ミキ姉に腕を捕まれ、動けない私。
「その、昨日はごめん…」
「昨日って…」
「正人に聞いたから。」
「あぁ!あれか!全然大丈夫!気にしてないから!」
「それ結構ショックなんだけど。」
何かいつもと違うミキ姉。口調だって普通の男だし、体もクネクネしてないし。
「…あの、ミキ姉、」
「ミキ姉じゃない。」
「え、」
「俺、幹夫に戻るから。」
「へ?」
「だから」
「はい…」
「好きだから。恭子のこと。」
「え、ちょっと待ってよ!なにそれ!」
「本気だから。考えといて。」