お隣さんの恋愛事情
「いゃぁ~!犯される~!」
「バッカじゃね?お前みたいな女相手しなくても十分足りてますから。」
…っと、ムカッ腹立つ一言と共に、私のいつ洗ったかわからないシーツが掛けられているベッドへ体を投げられました。
身体中が痛いと言うのに、病人に対して取る態度ではないですよ、ホント。
熱と体のダルさで荒くなった息をゼェゼェ切らしながら、毛布にくるまっていると、今度はミキ姉がやって来た。
「着替えるわよ!」
「へっ?ちょ、待っ…やだぁ~!!!」
「つべこべ言わずにさっさと脱げ!」
毛布を剥ぎ取られ、今着ているスウェットを脱がされる危機がっ!
いくら心は女でも、物心ついて初めて裸体を見せる人間が男なんて、マジで勘弁して!
「さっさと脱げって言ってんでしょ!汗かいたまんまじゃ風邪治んないのよ!」
「一人でやれますから大丈夫です!てゆーか出てって!」
必死な抵抗も虚しく、みるみるうちにスウェットを剥ぎ取られ、ベッドの脇にあるタンスから慌てて服を取り出した。ミキ姉は一応気を使っているのか背を向けている。だけど、キャミとパンツだけの姿はバッチリ見られてしまった。
「…最悪…」
着ていた服をさっさと持って寝室を出ていったミキ姉の背中を睨みながら、もう一度毛布にくるまった。