お隣さんの恋愛事情



「芋あんがとな。」



「びっくりしたぁ~!!!」



声を掛けると、あからさまに肩を大きく揺らし驚いている様子のレッサー。同じく焼き芋を手にして。



「これうめーな。」



「でしょでしょ!この前会社帰りに見つけたんだよ。屋台の焼き芋屋さんなんだけどね、そこのおじちゃん、いっつもオマケくれんだよ。」



嬉しそうに芋を頬張りながら話す姿に、ちょっと可愛いなんて思う。




……………。




てゆーか!どうした俺!今日おかしくね?!
何かレッサーのこと可愛いとか思うとか絶対どうかしてるって!

だってレッサーだぞ?
グウタラ女だぞ?

部屋の隅にイカの塩辛が落ちてる女だぞ?

だいたい性格に問題ありすぎじゃないか!



その前に!



ベージュの糸がほつれたパンツはいてるような女だぞ?今時24の女がベージュのパンツなんてはくか?はかねーだろ?

もしも糸がほつれたベージュのパンツに欲情なんてするようになれば、それこそ終わりだ!俺の男が終わる瞬間だ!


「絶対ありえねー!」


「何が。(一人言多いな。若干きもいな。)」


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