お隣さんの恋愛事情



会社から割りと近い場所にある朝子が住んでるマンションにつき、引っ張られながら部屋に入った。

部屋に入るなり、私をソファーに座らせると、朝子はクローゼットをゴタゴタと荒らしている。そこから取り出された黒い服を私の前に突き出し、「着ろ。」の一言を合図に、朝子隊長による私改造計画が始まった。



「朝子、」



「ん?」



「このワンピ無理だよ、私胸ないのに。」



「心配するな、中に詰めればいい。」



「朝子、」



「ん?」



「これ短いよ?」



「只でさえ色気ないんだから足くらい出せ。」



「朝子、」



「ごちゃごちゃうるさい!さっさと着やがれ!」



「はぃぃぃぃ!!」



だんだん口調が変わっていく朝子。もしかして元ヤン?なんて聞くのは止めにしよう。
聞いたら今度はぶっ飛ばされかねない。


慣れない胸元の開いた裾の短いワンピを着ると、今度は朝子の目の前に座らされ、メイクタイムが始まった。
本来なら、今の時間は風呂に入って鼻歌なんて歌ってるもんだから、何だかドッと疲れて瞼が落ちる。そのたびに朝子の指が容赦なく私の目をこじ開けていく。


痛い…眠い…帰りたい…ビール飲みたい…。



はぁ…。


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