お隣さんの恋愛事情



目を真ん丸大きく見開いて、口からは米粒が飛び出ている。それがまた俺の顔にヒット。


「汚ねーな…」



「初耳なんだけど!」


「へぇ」



「へぇじゃなくて!」


「いや、けどマジだしね。お前引っ越してくる前から話はしててさ、そん時聞いた。」



「え、けど、今はオネェじゃん?」



「だから、いわゆるバイってやつだよ。で、一度は結婚したけど、飲み屋の男とデキちゃって離婚。」



「………」



「どしたの?」



「……いや、あまりにも衝撃的で私にはサッパリ……」



「んー。けど、今時珍しいことでもねーしな。」



「………ま、まさか…!」



「なんだよ」



「まさかあんたも……!」



「俺は根っからの女好き。心配すんな。」



「本当に?」



「本当に。」



「本当の本当に?」



「本当の本当に!」



「………」



「………」



「………」


「ああ、あんま見んなよ!」



「?」



「いいから食え!」



「私が作ったのに…」



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