たまり場
「鮎ちゃん大丈夫?鮎ちゃん…校門で倒れてたらしくてね。クラスの子がおんぶ
して医務室まで連れてきてくれたんよ?」
「頭痛い…。誰なんですか?…その人。」
「鮎ちゃんと同じクラスの…鶴谷啓くんだったかな?」

え…今何て?

「え?」
「多分鶴谷くんだった思うんだけどな。」

鶴谷啓くんって…あの夏に長野県で出会った…。

だけどおかしい。啓くんがいるわけない。

啓くんは、高校生だもん。


いてもたってもいられなくなったあたしは医務室を飛び出していた。
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