たまり場
その声は…啓くんだった。

「鮎!何してんだよ。ぜってぇ放すなよ。」

啓くんはあたしの手を力強く掴んだまま、あたしの体を屋上の地面へと上げてい
った。

それからあたしは啓くんにおんぶされ…再びベンチに座らせられた。


あの時の翼の背中より…啓の背中は暖かかったんだ。

ベンチに座らせられたあたしは…啓くんから一発張り手を受けた。
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