たまり場
「鮎ちゃん…鮎ちゃん!」

あたしは深い眠りから覚めた。

しっかり寝たのか…頭はだいぶ楽になった。

「お友達迎えに来てくれたわよ?」

翼くん…本当に来てくれたんだ。

「鮎~迎えに来たぞ!」

カーテンの向こうから聞こえてくる翼の声。

あたしは…涙を留める事ができなかった。

翼の前では泣かないけど…翼に見えない所で泣いてしまう。

別に好きとかそういう物でなく…友達としての優しさが…





あたしは欲しかったのかもしれない。
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