コスプレ戦士 BLACK&WHITE
遅れて来て特等席なんか用意する訳ねぇだろ…

練習生の心無い罵声に小さくなったオッサンが立ち見ゾーンに落ち着いた頃、同じ顔バトルは次の局面へ進んでいた。

「動かなくなったな…ってより動けないのか…」

冷静に口にする練習生

ハッキリ言って同じ顔なんで、どっちが優勢かなんてボケ〜っと見てるだけじゃ解りっこない

その沈黙を破るべくオッサンが喋る。

「お〜美沙が久しぶりに試合しとるんか…ところで相手は誰だ?」

何気ない一言…しかし、この一言から物語は加速したように動いて行く。
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