こぼれ落ちた物語の雫【詩集】


目の前に青。


一面の青。



様々な青が折り重なり

一つの生き物のように

ゆらぁりゆらり
ゆぅらゆぅら

と、たゆたう青の中に僕はいる



君は誰?


青い烏が言った


逆さ歩きの烏は
僕を見上げる

僕ももちろん青烏を見上げた



彼はにんまり笑って


フ、と消えた



僕の思考も青くなる


どんどん どんどん
青く青く染まって行く

滴が落ちた

ポタリ ポタリ…


あぁそれは誰かの涙


悲しみの青
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