君がタメ

告白

しばらくの沈黙の後

サヤの家に近付くと

サヤが口を開いた


サヤ:ヒロ君、
海…
見に行こ。

急なサヤの声に心臓が大きく音を鳴らせた

次こそラストチャンスだ…と決心を決め

ヒロ:いいよ!行こう


と海岸沿いの狭いデコボコ道を

真っ黒い海に向かって行った

車を降りると湿った潮風が二人の間を擦り抜ける

サヤは何も言わず海の方へ歩いていった


俺は後からサヤの後を歩く

波の音がうるさい位に聞こえて

月と星の光りしかない暗闇が

サヤと出会ったCLUBを連想させる…
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