君がタメ
俺はフロアの隅でテキーラトニックを飲みながら

一人、音に浸っていた。

後ろに人がいたのは知ってたけど気にしてなかった。
とにかく今は音が楽しい

他に何も見えてなかった

俺のテンションがピークに達しようかと思った瞬間


ピシャッ!

あっ!
(女の子の声)


ヒロ: ?

……………………


………………っっ冷たッ!!


どうやらズボンの裾に飲み物をぶちまけられたらしい
後ろを振り向くと小柄で
派手ではなく

むしろ、このCLUBでは
地味目な女の子が


女の子:すっ…すいません!

かかっちゃいましたよね?

本当すいません!

って…オドオドしていた

なんか俺が悪い事したみたいな気持ちになって

こんなの気にしなくていいよって笑顔で許した
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