君がタメ
何か今日はアクシデントが多いな

そんな事を思い音を楽しんでいると

さっきぶちまけられた裾を女の子がハンカチで拭いていた

一通り裾をふき終わると
今度は床まで…


ヒロ:いいよそこまでしなくたって


女の子:でも…


俺はこの時この子に惹かれた

急にこの子の事知りたくなって

音が鳴る暗闇の中で耳打ちしながら彼女と色んな話しをして

彼女の事を知った

彼女の名前はサヤだって事
彼女は俺より4っつ年下だって事

彼女は犬を飼ってるって事
彼女は映画が好きって事

彼女はCLUBに久々に来たって事

彼女が好きなアーティストが俺と同じだったって事

彼女は悩みがあるって事

色々話した

途中、周りで鳴る音がうっとうしく感じた

サヤ以外見えてなかったような気がした。

そして意気投合した俺とサヤは
アドレス交換をして再会を約束した。

またねって別れた朝方

確か
外はもう明るくて目が開かなかったはず


何故か俺とサヤには先があるんだとわかってた

音の鳴る暗闇じゃ聞けなかった事が一つだけ…

聞けなかったけど、

いつか…
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