君がタメ

Pain

CLUBで出会って

メールのやり取りを始めた俺とサヤは

しばらくオハヨウから始まりオヤスミで終わる

こんな単調なメールを繰り返していた

そのメールの中で見に行きたい映画が

二人同じだった事もあって一緒に見に行く事になった
初デートが映画なんてベタな展開で不安だったけど

待ち合わせた駅でサヤを見つけた時は

胸が高鳴った

まるで中学生の時の恋愛みたいでワクワクしてた


ヒロ:待った?


サヤ:今来た所だよ!


またしてもベタな展開…

ヒロ:映画までまだ時間あるからブラブラしようか?

サヤ:いーよ!


…と歩きだす

CLUBじゃ暗くてよくわからなかったけど

明るい所で見るとよくわかる

サヤってすごく痩せてるな
笑顔も可愛いし

この時初デートで浮足立ってた俺は

サヤの胸の奥で
苦痛が渦巻いているなんて知る予知もなかった

しばらくウインドウショッピングしながら二人の時間を楽しんだ

時間を忘れて…
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