番外編 芦原大成の災難
ヤクザ現わる
芦原が嫌だけどそれとなく死を覚悟したときだった。
バキッ、ガシャン、ドン、バキッ。
轟音と何かがぶつかる音。
それとともに激しい痛みが頭に走り、視界が傾く……。
あぁ、撃たれちゃったか……。
どぉん。
そのまま床に崩れ落ちる。
『きゃああああ、ヤクザが来たぁ』
また誰かの悲鳴が聞こえた。
………あれ?
頭撃たれたけど、まだ生きてる?
芦原は上半身を起こし振り返った。
目の前に横たわる男。
そしてその後ろに立っていたのは……
『せ、先輩?』
そこには壊れた椅子(?)を手にした神山がいた。
『すまん、芦原。遅くなって悪かったな』
……あぁ、先輩。やっぱ格好いいっす…………。
でも、俺も一緒に殴り倒したっしょ………。
その椅子で………。
そこで芦原は失神し、再び床に崩れ落ちた。