奴のとなり



こんなので
奴の機嫌が取れるとは思っていないけど、
とにかく許してもらうしかない。



恐る恐る顔を上げて様子を確認する。



見るところは眉間の皺、
次に目つき、それにオーラ。



今のところ、どれもS級に悪い。



何度も何度も謝り続け、
全てがB級にまで落ち着いた頃、
あたしは気が緩んでいた。



ここまでくれば、問題ないし安全だ。



今の一樹桃矢はいつも通り。



「あたしって高嶺の花って知ってた?」










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