奴のとなり
「桜ちゃん、
こいつらで苦労してんだなぁ。
今日聞いた理由を桜ちゃんの誕生日に話たげるよ」
「誕生日知ってるの?」
「1月1日」
「・・・・・・・・・、何で知ってるの?」
「それは俺にもわからないよ」
ははっと目を垂らして笑うナナミさんは
幼く見えた。
これから、エスパーナナミとこっそり呼ぼう。
なんて考えた。
これで毎年ただ訪れるだけだった誕生日に
楽しみが出来た。
それに誕生日は後半月後に迫っていた。