奴のとなり
3.小さなヒビ
お尻が痛い・・・。
ひりひりジンジンするお尻を
開放したいって気持ちと戦いながら、
あたしは我慢に我慢をしていた。
椅子に正座って案外疲れる。
あたしは窓際のテーブル席で、
正座で座っていた。
もちろん好きで座っているわけではない。
こう座らなくてはいけない雰囲気になって、
自然と足を上げた。
奴はというと、
椅子の背凭れに手を広げて乗せていて、
かなり偉そうで怒ってる。
傍から見ればやくざとチンピラだ。
きっとそう見えるに違いない。