奴のとなり
奴はジュースを喉を鳴らしながら飲むと、
難しい顔をしている。
そんな奴は放って置いて、
カウンター席へ移動した。
ややこしい雰囲気を出すあたし達を
ナナミさんは何も言わずに、聞かずにおいてくれた。
きっと今聞かれてもうまく話せないから丁度いい。
何でもない世間話をして、あたしは時間を潰す。
そう言えば・・・。
鞄も何もかも教室に置いたままだ。
ケータイだけは制服のポケットにはいってるけど。
ケータイを開くと、
ケイちゃんからしつこい着信が残ってた。
1分の置き・・・。
ストーカーみたい、って笑えた。