奴のとなり



「得体は知れなくねぇだろ」



いや・・・知れないでしょ、
だって誰とも話しないような地味な女なんだもん。



多分あの子いたっけぐらいの認識だよ。



ふと見上げると、奴の視線を感じて隣を見た。



「何?」



「お前・・・天然か」



「・・・はぃ?」



やっぱり、
なんて溜息を吐かれた。



あたしが天然?



何で
・・・なんでそうなるの?



えっもしかして地味すぎて有名なの?



そんなことまで有名になっちゃうような学校なの!?



一人悩んで焦っていると、ぷっと吹き出された。



なんかこいつ噴出すの多いなぁ。





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